ブルーライトカットの眼鏡は眼精疲労に効果があるでしょうか

2019/03/25

ブルーライトカットの眼鏡は眼精疲労に効果があるでしょうか?効果はないのでしょうか?と外来で最近よく質問されます。

パソコンを一日8時間、スマホでも3時間くらいは普通にみなさん使用する時代になりました。

私も外来で電子カルテを毎日、一日中使用しており、昼休み、通勤時間は習慣でスマホをつい見てしまいます。

ここ20年くらいで生活習慣や仕事のやり方が大きく変化をしました。

パソコン、スマホを使用していると、特に40代を超えると非常に眼が乾いて疲れてきます。

今後も仕事や趣味などでのパソコンやスマホの使用時間が減ることはあまり考えられないと思ますので、少しでも眼精疲労や体の負担を少なくすることはできないかとパソコン使用時にブルーライトの眼鏡を使用してみたり、今後購入を検討したりしているかたも多いと思います。

ブルーライトとは

今話題になっているブルーライトとは、光の中に含まれている特定の波長の光で、可視光線(目で見ることのできる光)のうち波長の短い領域、380~500nm(ナノメートル)の青色の光のことを言います。青色の光のことです。

青色がいけないのでしょうか。

ブルーライトは白色光と呼ばれる太陽や蛍光灯の光にも含まれています。

これらは白色に見えますが、実際は虹の7色のような青から赤にかけて様々な色の光は、それぞれ波長が異なります。光は波のように伝わるとされており、それぞれの色で波の間隔が異なると考えられているのです。

その様々な光が混ざり合って白色を作り出しているので、青く見える光だけにブルーライトが含まれるというわけではありません。

白色光にもブルーライトが含まれているのですが、LEDには特にブルーライトを多く含まれています。

2014年10月、2014 年ノーベル物理学賞に赤崎勇名城大学終身教授、天野浩名古屋大学大学院教授、中村修二カリフォルニア大学教授の3名の方の受賞が決まったと報道されました。

青色発光ダイオード( LED )の開発・実用化に対する貢献が認められたのです。

赤色や黄緑色のLEDは既に存在していましたが、青色のLED については技術的障壁が高く、20世紀中には実用化困難と思われていましたが、青色発光ダイオードに開発でそれまでに存在した赤、緑と合わせて3原色が揃い、白熱ランプや蛍光ランプなどに代わるエネルギー効率の高い長寿命のLED白色光源が実現しました。

変わりにくく、明るく、寿命が長いため、照明としてLEDを使った多くの製品が身の回りに存在するようになりました。

パソコンやスマートフォンの液晶画面、テレビ画面などにも、LEDが使われているので、このLED電球によって私たちはこれまでにない高レベルのブルーライトに照射されるようになってきています。

スマートフォン、コンピューター、テレビ、それからディスプレイ画面のものはブルーライトを照射していますが、ブルーライトは可視光線の中で一番強いエネルギーを持っているのです。

眼精疲労の誘発

物を見るとき、無意識のうちに光が網膜の上にピントが合うよう眼のレンズの厚さを調節しています。

ブルーライトは波長が短く散乱しやすく、結果、網膜の手前で像を結んでしまいます。

そのため像ぼやけてしまうため、眼は常にピントを合わせようと働き続けるため、レンズを調節する調節筋が疲労し、眼精疲労、肩こり、頭痛の原因になります。

ブルーライトの影響は、距離が近づくと、その影響は格段に大きくなります。

テレビは距離が離れているためそれほど影響はありません。

しかし、パソコン、スマホでは画面を見る距離が近く、ブルーライトによる影響が出やすいとされているため、より影響が大きいとされています

網膜への影響

ブルーライトを毎日見続けると加齢黄斑変性という目の病気にかかりやすくなるとも言われています。この加齢黄斑変性は年齢とともに少しずつ発症していくのが一般的ですが、ブルーライトの影響により、若者でも発症する可能性が高くなると言われています。

自律神経の乱れ

ブルーライトは、体内リズムに大きく影響していることが、研究で明らかになっています。

朝、昼にブルーライトを含む光を浴びることでその刺激が眼から脳に伝わり、昼間だと認識され、体が目覚めて活動的になります。

通常、就寝の3〜6時間前からメラトニンの分泌が増え始め、次第に眠気を覚えて眠り、脳や身体を休めるというのが、人間にとって自然なリズムです。

メラトニンの分泌は、夜12時に寝る場合、午前2時くらいにピークに達し、その後は次第に減って、すっきりとした朝を迎えます。

ところが寝る直前までスマートフォンを使用して夜にブルーライトを浴びると、脳がまだ昼間だと勘違いしてメラトニンの分泌が遅れ、ピークが後ろにずれてしまいます。そして朝の起床時にまだメラトニンがだらだらと分泌され、寝足りない気がするのです。

寝る前にスマホを使うと、夜なかなか眠れなくなり、眠れないとついスマホを使ってしまい、また眠れないという悪循環には体調を崩してしまします。

ブルーライト対策

ブルーライト光をカットする性能を持った、スマホの液晶画面に貼りつける保護フィルム、やブルーライトをカットする眼鏡を使用すると負担は軽減させることはできるでしょう。

18時時以降はスマホ、パソコンをなるべくひかえる

しかし、ブルーライトカット眼鏡やフィルムを使用しても長時間の使用や近距離での使用では影響は完全にはさけられないと思います。

パソコン、スマホの眼、体調への影響はブルーライトのせいだけではありません。30分に1回は休憩をして使用しましょう。

今後も何十年も継続して使用することを考え、なるべく時間を減らす、時間を考える、なるべく離してしようするなどご自分でできることを考えながら使用しましょう。