緑内障の治療のタイミングが昔より早まっていることについて

2018/12/14

緑内障は視神経乳頭部で眼圧に依存して視神経が障害される病気です。

進行の速度は個人差が大きく、治療しても進行することもあるし、治療しなくても進行しないこともあります。

ここ10年くらいで緑内障の治療は大きく進歩し、変化しました。

光干渉断層計(OCT)など新しい検査機器や、点眼薬の選択肢が増えたからです。

OCT(光干渉断層計)検査とは

OCT(光干渉断層計)検査とは、網膜、視神経乳頭の断層画像を撮影する検査です。

これにより従来の診察では分かりにくい網膜の状態が明らかになり、断層像から網膜を見ることができるため、より正確に病気の診断をし、今後の治療方針の決定や治療効果の判定を行うことができるようになりました。

緑内障では光干渉断層計で、視神経線維層の厚みや視神経乳頭の陥凹の程度を測定することができ、どれだけ視神経繊維が薄いか、どれだけ病気が進んでいるか、今後緑内障が発症しそうか、を解析して見ることができるため、緑内障の早期発見や程度を評価することができるようになりました。

視神経障害が始まっていても視野検査ではまだわからない前緑内障段階のものもわかるようになったのです。

経過観察、早期治療が可能に

以前は視神経乳頭の形状を診て、緑内障の疑いのありそうな場合は視野検査を施行し、視野異常を認めた場合、眼圧を低下させる緑内障の点眼を開始していました。

それが、最近ではOCT(光干渉断層計)で視神経が減少しても視野検査ではでてこない、構造的変化があっても機能的な低下がない極早期の緑内障を見つけることができるようになったのです。

進行リスクが高くない限りは視野に変化が出てこない限りはまだ治療の対象でないと考えます。

しかし,将来緑内障を発症するリスクはわかるためきちんと経過観察をして、視野障害が始まったらすぐに治療することが大切です。

生涯現役社会に向けて

安倍首相の自民党総裁の新任期では、いわば働き方改革の第2弾として、「生涯現役社会」の実現を掲げました。

人生100年時代の到来に備えて、長生きしても充実した生活が送れる社会にする取組みが求められています。

寿命が50,60歳くらいだった時には発症しても緑内障が進行して失明する前に人生が終わっていたかもしれませんが、今は人生100年と考えると、失明したりすることなく元気に生きようとおもうならば、緑内障も早期発見してあげないといけないと思います。

加齢による進行を考えると若ければ若いほど先のことを考えて慎重に治療をしてあげることが大切になってくるでしょう。