糖尿病で起きる目の病気。糖尿病網膜症

2018/04/08

糖尿病とは?

糖尿病とは血糖値が高くなる病気で、エネルギーであるブドウ糖をうまく体に取り入れられない病気です。

糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてしまいます。

血糖値を下げるホルモンのインスリンが足りなくなったり、うまく細胞に作用しなくなるからです。

ブドウ糖をコントロールしているインスリンが不足したりうまく作用しないと、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖が使えなくなってしまいます。

そのため、血糖値が上がってしまいます。インスリンが分泌されない、またはその量が不足している、分泌されているのに十分に作用しないなど様々な原因で高血糖になるのが「糖尿病」です。

血糖値が高いと合併症が

血糖値が高い状態がづつくことで全身に合併症を引き起こします。

糖尿病の患者さんの血液は糖がおおく固まりやすい状態になっているため、細い血管を詰まらせたり血液の壁に負担をかけて出血を起こしたり、血液の流れが悪くなると臓器の酸素や栄養素が不足します。

糖尿病の初期症状は、痛みなどの自覚症状がありません。病院での合併症のための検診が必要です。

糖尿病による腎臓障害(糖尿病性腎症)で人工透析を始める人も多く、また糖尿病が原因の視覚障害(糖尿病網膜症)や糖尿病性神経障害(手足のしびれ・壊疽など)が発生することもあります。

糖尿病になると、糖尿病網膜症、緑内障、白内障などの目の病気や高血圧、高脂血症・脂質異常症、心筋梗塞、歯周病、癌にもなる可能性が高いといわれています。

合併症にならないためにも、糖尿病の症状があらわれた場合、しっかりと治療に取り組みましょう。

糖尿病網膜症による眼底の出血

糖尿病網膜症による眼底の出血は糖尿病になって7,8年すると出始め、10年すると半分くらいの人に出始めると言われています。

これは単純網膜症の状態ですが、出血が始まってもすぐには自覚症状はないので眼科での定期検査が必要です。出血がなくても半年に一度は眼底検査をうけましょう。

進行してきて増殖前網膜症の状態になると網膜に白斑がではじめ、血管が詰まったりする部分が見られますが、まだ自覚症状はありません。

この段階では1~3カ月に一度は検査が必要です。

さらに進行し増殖網膜症の状態になると硝子体出血や網膜剥離を起こして失明につながることがあります。この段階になるまえに必要ならレーザー治療が必要ですのできちんと検査をうけましょう。

他にも起きる糖尿病による目の合併症

そのほか糖尿病での目の合併症には白内障、緑内障、黄斑症、虹彩毛様体炎、角膜障害、屈折調節異常、外眼筋麻痺、などいろいろ起こることがあります。不調がある場合はすぐ受診するようにしましょう。

現在の血糖値を知り、内科と連携をとることは眼科でも大切なことなので、受診する際には採血の結果であるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を教えてください。ここ1カ月の血糖値の指標になります。

血糖値の悪化、上がり下がりも糖尿病網膜症の増悪因子になります。内科の先生とよく相談して血糖値をコントロールしましょう。

糖尿病網膜症の検査には散瞳検査が必要です。点眼で瞳孔を開いて散瞳して眼底検査をします。

点眼の効果が5時間くらいつづくので、検査のあとは5時間くらい見づらくなり、車の運転、自転車などの運転はできません。検査の日は運転しないでいらっしゃるようにしてください。