レーシックしても大丈夫ですか?視力はまたもどりますか?
眼科医が本当によく聞かれる質問です。
眼鏡やコンタクトのわずらわしさや、地震など災害が起こったときのことなどを考えると、少しお金がかかっても危険がなければやりたい人もおおいでしょう。
コストを下げるために滅菌業務を疎かにしていた眼科で手術を受けた方が感染症になった事件もあり、また、インターネットで検索すると合併症がいろいろでてくるので怖いと思う方も多いでしょう。
もともとの期待が大きすぎると術後の実際の結果に納得いかないことが起こることがあると思います。
レーシック手術とは
レーシックは裸眼で遠方の物を見ることを目的とした手術です。
眼鏡のわずらわしさやコンタクトレンズ装用時の異物感や乾燥感に悩まされている人には、大きなメリットがあります。
ただし、1.0以上の視力が永久に継続します、というものではありません。
日常生活に困らない程度に裸眼で過ごせるゆに、というものです。
人によってはレーシック手術を受けられない場合も
レーシックで矯正するために角膜をレーザーで削るのですが、削れる量には限度がありますので、もともと角膜が薄い人はできないことがありますし、高度の近視や乱視の人では十分に矯正できないことがあります。
また、レーシックは手術を行う時点での近視や乱視や遠視を矯正するものです。
術後、だれでもまだ近視が進行したり乱視が進行したりする可能性があるのでその時はもとにはもどらないまでも少し視力は低下します。
40歳以上の方では調節力の低下がはじまりますのでレーシックによって遠方の視力が向上しても、老眼鏡は必要になります。
合併症の認識も大切
合併症には術後の近視の戻り、ドライアイ、夜間のハローグレア現象(光がにじんで見えたり、信号の光などがぼやけて見えたりすること)、炎症による角膜混濁、医原性の角膜不正乱視、感染症などがありますので、術前によく説明を受けて理解することが大切です。
しっかりとした適応検査を行って、説明をしてくれて、手術を安全に施行できる病院でメリットとデメリットをしっかりと御理解頂いた上で手術をうけてください。
術後の点眼等、医師の指示を守って頂くことが大切です。